桜川
げにげに見れば山嵐の、木々の梢に吹き落ちて、
花の水嵩は白妙の、
波かと見れば上より散る
桜か、
雪か、
波か、
花かと、
浮き立つ雲の、
川風に、
散ればぞ波も桜川、散ればぞ波も桜川、流るる花をすくはん。
花の下に、帰らん事を忘れ水の、地雪を受けたる、花の袖。
謡曲「桜川」/世阿弥
げにげに見れば山嵐の、木々の梢に吹き落ちて、
花の水嵩は白妙の、
波かと見れば上より散る
桜か、
雪か、
波か、
花かと、
浮き立つ雲の、
川風に、
散ればぞ波も桜川、散ればぞ波も桜川、流るる花をすくはん。
花の下に、帰らん事を忘れ水の、地雪を受けたる、花の袖。
謡曲「桜川」/世阿弥